京都のビジネスコンサルタント UNOのブログです。

ごきげんよう! ビジネスコンサルタントのUNOです!

初夏

年度替わりの3月、4月、ありがたいことに忙しく仕事をさせて頂き、ブログを書く暇がありませんでした。

そうしている間に、早5月。今月は少しでも書けるといいんですが。

 

仕事場の近くの公園に、初夏らしいアヤメが綺麗に咲いていたので、思わずスマホでパチリと。

日常に彩りをくれる花に出会うと、気持ちが和みます。

 

 

何十年ぶり?

しばらく仕事が忙しかったので、何日ぶりかのブログです。

 

十日程前、何十年ぶりかで、京都・太秦にある『東映太秦映画村』に行ってきました。

遊びじゃないです、仕事です。

新しい案件のためのリサーチで一日中、京都市内の各所に行ったのですが、その内のひとつが映画村。

 

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平日かつコロナのまん延防止重点措置期間中だったので、お客さんはやや少なめでした。

入場料は、大人ひとり2,400円。

 

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ちょうど昼時だったので、まずは腹ごしらえに館内の花見茶屋で食事。

お客さんが少ないとは言え、時間帯もあって、ほぼ満席でしたが、運良く空いていた残りワンテーブルで、にしんそばにありつきました。

4人掛けのテーブル席に、ひとりでは申し訳ないので、おそばの写真も撮らずにさっさと食べて退散。

 

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「ああ、そうそう、こんな感じだったな」と昔を思い出しながら、館内を歩いていると。

 

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突然、巨大なエヴァンゲリオン初号機出現!

2020年10月から設置された、このアトラクション。

エヴァンゲリオン京都基地』のネーミングで、初号機に搭乗できちゃう、写真撮れちゃう、というやつです。

特に動いたりするわけではないんですが、15メートルのデカさは確かに目に入った瞬間のインパクト大!

近くには、記念撮影用のキャラクター立看板や巨大絵馬もあって、東映さんかなり推してるようです。

 

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仕事で行って短時間の滞在なので、楽しいとかいう感覚ではなかったですが、ちょっとだけ童心に還らせてもらったような気がします。

 

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で、最後に撮った写真が、ちょうど見頃になっていた梅の花

こういうところに目が行って写真撮っちゃうところが、自分でも歳を感じますね。

 

信長の引っ越し

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今週のお題は「引っ越し」ですね。

ちょうど思い出した偉人のエピソードがあるので、今日はそれをお題に絡めて。

 

コンサルティングの仕事をしていると、分かりやすい例えを挙げて、クライアントさんに伝えていくことが重要になります。

人は理論や理屈を並べられても、実感が湧きにくいものですから、具体的にイメージしやすい実例を挙げて説明することは、コミュニケーションの有効な手法です。

そこでよく歴史的な偉人や著名人のエピソードが役に立つので、おもしろい話があると記憶し、深掘りして調べるのですが、これもそういう知識の蔵の中にしまってある話です。

 

戦国時代の英傑、武将の中で、誰もが知っている織田信長の逸話。

 

信長は、その生涯で何度も居城を変えています。

鎌倉、室町と続く武士の世では、土地と武士の繋がりは切っても切れないもので、日本各地の領主である戦国大名は、自分の領地の中心である居城を変えることはあまりありませんでした。

例えば、信長と同時期に生きた甲斐の武田信玄も、越後の上杉謙信も、ひとつの城を生涯の居城にして、どれほど領地が拡大しても引っ越していません。

 

そんな中で、戦国の風雲児、革命児と言われた織田信長は、その時々で政治、軍事、経済を発展させるために合理的な判断をし、領地経営の要となる居城を変えてきました。

まるで企業が成長するフェーズに合わせて、本社を移転していくかのようなやり方です。

 

さて、ある時、清州を居城としていた信長は、唐突に北にある二ノ宮山という場所に引っ越すと言い出しました。

 

当時の信長は、有力な大名・今川義元桶狭間の戦いで破り、一躍世の中に名を上げ、隣国・三河徳川家康と同盟を結び、急拡大していました。

その間に、居城の清州の城下町を経済的にも発展させ、本拠地として整備しています。

せっかく発展した清州から、二ノ宮山に居城を移すことに家中は動揺します。

 

尾張を統一し、東の雄・今川を破り、次の目標は北の美濃を手に入れることだった信長にすれば、侵攻拠点として北に移動するというのは、ある意味当然ではあったのですが、二ノ宮山という場所は清州から25キロほど北上し、さらに標高300メートル弱の山頂を中心に丘陵が連なる地形。

それまでの居城だった清州は、濃尾平野にある平地でしたから、いまと違って自動車も何もない時代に人力だけで引っ越しするのは大変、しかも山間の土地ですから暮らしも不自由になるでしょう。

信長の家臣、領民は、突然の殿様の言葉に唖然とし、当然不平不満が噴出します。

 

とうとう重臣たちは、信長に「おそれながら」と、清州から二ノ宮山への移転を反対。

すると、信長は「……であるか。ならば小牧山くらいにしておこうか」と、引っ越し先を清州と二ノ宮山の中間、しかも標高は二ノ宮山の三分の一で、麓には平地が広がる小牧山に変更しました。

これを聞いて、家臣、領民はホッと胸を撫で下ろし、しかもワンマンの殿様が皆の意見を聞き入れて、移転先を変えてくれたというので、張り切って小牧山に引っ越しました。

 

この話は、信長の家臣であった太田牛一が記した『信長公記』にあり、牛一は「最初から小牧山に移ると言うと、住み慣れた暮らしやすい清州から他に引っ越すのは嫌だと皆が不満に思うだろうから、小牧山よりも条件の厳しい二ノ宮山という場所を先に上げて、落としどころを小牧山にすれば、皆が素直に納得すると考えた信長公のアイデアだ」というようなことを書いています。

 

同じことでも伝え方次第で、人を頑なな態度にもするし、逆に素直に聞いてもらえるようにもなる。

そうやって、人の心を掴むことで、信長は天下を掴んだという一端が見えるエピソードです。

 

なぜ、そうするべきか!?

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どの企業でも大きな課題になるのが『人材育成』です。

人を育てる、人に教える、というのは、一筋縄にはいきませんよね。

私自身も、いままで後輩や部下を何人も持ってきました。

先輩プレイヤーとして業務を教えていくこと、マネージャー、管理職として人を育てること、いろいろと経験させてもらって、それがいまはクライアントさんたちに伝えられる実体験の財産になっています。もちろん、失敗も成功例も含めてです。

 

人材育成の手法、コツは、もちろんひとつではありません。

いくつもの要素を組み合わせて、かつ相手に合わせたやり方も考えなくてはいけないものです。

ただ、どんな企業、どんな関係性でも、後輩を教える、部下を育てるという時に、一番重要なことは決まっています。

言わば、人材育成の肝心要の部分。

 

それは『何をして欲しいか』ではなく『何を大事にして欲しいか』を徹底的に浸透させることです。

言い換えると相手の『行動をコントロールする』のではなく、相手に『行動の基準をきちんと持ってもらう』ということ。

 

日常の業務で何かを覚えさせる、ミスをしたら問題点を指摘して改善させる、これは必要なことではありますが、そればかりに終始してしまうことはいけません。

大事なことは「なぜ、こうするべきなのか」を自発的に考えて、それを行動に落とし込めるような人材に育ってもらうことです。

ひとつの行動を修正したとしても、その人の仕事に対する根本的な気持ちや考え方ができていなければ、必ずまた違うことでつまづき、忘れ、ミスを犯します。

逆に、自分がこの会社で、いまの立ち位置で、何を大事にして仕事や役割に向き合わないといけないのかが考えられる、それに気づくことができる人は、最初はできなくても、少々のミスをしても自分で工夫し、自発的に改善や修正をするようになります。

 

そこで大事になるのが『企業理念』です。

 

uni-consultant.hatenablog.com

 

企業理念については以前も書いていますが、それを育てるべき相手の心に浸透させることが、人材育成の一番大事なポイントです。

 

例えば、あなたの会社の理念が『お客様を笑顔にする!』なら、それを常に言葉に出して、会話に織り交ぜて、繰り返し育てるべき相手に伝えていってください。

「ウチで仕事をする上で、一番大事なこと、あなたにいつも考えていて欲しいことは『お客様を笑顔にする!』という理念です」

そう何度も伝えて、それが考え方や行動の基準なのだと理解してもらえれば、何をするにしても「こうしたらお客様は笑顔になるかな?」「こんな言葉遣いではお客様を笑顔にすることはできないんじゃないかな?」「じゃあ、こうしたらどうかな?」と、相手は自分で自分の行動を見つめ直し、それを改善するようになります。

 

人間は自分のとった行動の良い点、悪い点を指摘されると、それにばかり捉われます。指摘する側、育てる側も、そうです。

それが繰り返される内に、一番大事なこと、つまり「なぜ、そうするべきか!?」を忘れて、行動、作業、それを無難にこなすこと、叱られないようにすること、を一番大事なことだと勘違いするのです。

それでは、根本的な問題解決や成長にはなりません。

 

作業をこなすこと、ミスをしないこと、という行動そのものが大事なのではなく、これをするのは何のためなのか、を大事にしてください。

 

育てる側も、教えられる側も、それを常に心に留めて仕事に向き合うようになれば、人材育成は格段に効果を上げられます。