夜明けは遠い
仕事中に時折出くわし、いつも同じ残念な気持ちになる瞬間が今日もやってきた。
あるオンライン申請の場面で。
確定申告やコロナ関連の申請等で、行政関係のオンライン申請を経験している人も多いと思う。
そのほとんどの人が率直に感じるだろうことは「分かりにくい、使いにくい」ということだろう。
日本の官公庁、行政のデジタル化って、どうしていつまで経ってもアクセシビリティやユーザビリティを考えない作りなのだろうか。
こういう複雑怪奇なシステムを作る意図と、これでいいと思った理由を小一時間問い詰めたい。
世界最先端デジタル国家創造宣言、デジタル庁創設、いつもお題目は素晴らしいのだが、実際には使えないシステムばかりで正直辟易する。
日本政府のIT戦略である世界最先端デジタル国家創造宣言で、国が示した「Society 5.0時代」にふさわしいデジタル化の条件は、
(1)国民の利便性を向上させる、デジタル化
(2)効率化の追求を目指した、デジタル化
(3)データの資源化と最大活用につながる、デジタル化
(4)安全・安心の追求を前提とした、デジタル化
(5)人にやさしい、デジタル化
……何年経っても、何ひとつ、できとらんやないかいっ!と突っ込みたくなるのは私だけだろうか?
利便性が高く、効率的で、活用しやすく、安全安心で、人にやさしいデジタル社会。
それを本気で推進しようと思うなら、まずは官公庁、行政のそれからやらないでどうする!
若い子も、忙しい人も、おじいちゃんやおばあちゃんに至るまで、誰もがすんなり利用できる分かりやすいシステム作りができなければ、この国のデジタル社会の夜明けは遠い。