なんちゃってコンサルタント
経営コンサルタント、マーケティングコンサルタント、ITコンサルタント、webコンサルタント、人材コンサルタント、労務コンサルタント、財務コンサルタント、ファイナンシャルコンサルタントetc……世の中には、○○コンサルタントと呼ばれる人がたくさんいます。
かく言う私も、そのひとりで「ビジネスコンサルタントのUNOです!」とご挨拶します。
そもそもコンサルタントって何?
コンサルティング(consulting)する人=コンサルタントですね。
コンサルティングとは、ごく簡単に言うなら、クライアントである企業の課題点を見つけ出し、その改善策を提案したり、相手が実現したいことを具体的にどう進めればいいのかアドバイスする仕事です。
コンサルタントを名乗るのには、特に資格も必要ありません。誰でも名乗れる職業です。
だから、世の中には『なんちゃってコンサルタント』が、わんさかいます。
残念ながら、それが事実です。
あなたの周りに、そんなコンサルタントはいませんか?
なんちゃってコンサルタントを見分ける三つのポイントがあるので、これにひとつでも当てはまる人に思い当ったら、それはなんちゃってコンサルタントの可能性大です。
① 小難しい言葉や横文字の専門用語を並べ、誰でも分かるように説明できない。
② マンツーマンの話ばかりで、セミナーや勉強会のような一対多数の場面がない。
③ 経営理論やイメージの話はできても、具体的な制度設計ができない。
そういうコンサルタントは要注意です!
かなりの確率で、それは『なんちゃってコンサルタント』です。
① のポイント
まず、大前提として、コンサルティングの基本は、相手と同じ言語で話せること。
相手が知らないことを嚙み砕いて分かるように説明できないで、誰の相談に乗れるでしょうか?
小学生に勉強を教える先生が、その子の分かる言葉で説明できないでは授業になりませんよね?
ビジネス用語や専門用語は、誰にでも分かる言葉ではないことが多いです。
だから、まずそれを相手が理解できる言葉に変換して、共通の価値観を作ってから話す。
それができないコンサルタントは、なんちゃってです。
クライアントさんによって言葉を使い分けたり、言い換えたり、私も自分でいつも気を付けています。
② のポイント
「この人、本当にコンサルタントとして能力あるの?」
と思われても、一対一なら誤魔化したり煙に巻くことができるものですが、一対多数の場であるセミナーや勉強会では、メッキが剝がれやすいものです。
セミナーや勉強会等で発するコンサルタントの言葉には、その場の皆が注目します。
もしそこで、参加者それぞれが些細な違和感を抱いたとしたら……その場の空気感は如実に変わります。
私も何度もそういう緊張感を味わってきました。
中身のない、なんちゃってな話だけでは乗り切れないのが、一対多数の場面です。
なんちゃってコンサルタントは、それを恐れますし、それを乗り切る力がありませんから、セミナー講師や勉強会の主宰は進んでやらず、一対多数の場を避ける傾向が強いです。
③ のポイント
コンサルティングが進むにつれて、クライアントさんとの話は、より具体的になっていきます。
その時に相変わらずイメージだけの話しかできないようでは、コンサルタントとしての値打ちはありません。
経営理論や精神性、イメージを持つことは、もちろん大事なことです。
でも、そこから先の「じゃあ、具体的には、どうすればいいの?」という問いに対して、客観的な数値に基づいた話や具体的な制度設計の素案を提示できなければ、その先の成果は望めません。
クライアントが求めるのは「結果」です。
ですから、私は契約を考えている方にお渡しするパンフレットに「我々の信条は役に立たない経営理論の羅列ではなく、実際の経験と知識に基づいた具体的なご提案を行い、クライアントに伴走しながら目的を達成することであり、実感できる効果を何よりも大切にしています」と堂々と謳っています。
そうすることで、クライアントさんにも自分自身にも、そういう姿勢でお仕事をさせて頂くと約束するわけです。
そうしてご契約を頂いて、お付き合いさせてもらっているクライアントさんに、例えば人事評価の指標作り、賃金テーブルのモデル設計、新規出店の際のコンセプト作り、既存店舗のディスプレイやオペレーションの見直し案、パンフレットの構成や添削等、事細かな制度設計を実際に行っています。
設計ができない、図面が引けない建築士に、誰が報酬を払って仕事を頼み、大事な我が家を建ててもらおうと思うでしょうか?
いつまで経っても結果に繋がらない大風呂敷を広げるだけ、逆に誰でも思い付く小手先の手法にばかりに終始する人は、なんちゃってコンサルタントです。
みなさん、くれぐれも『なんちゃってコンサルタント』には、ご注意を!